Dec 1, 2010

美術手帖 Dec 2010

休刊した「デザインの現場」を思い出させる「美術手帖」のデザイン特集号で、タイトルは「最新デザイン・キーワード100」。キーワードのうち、リミテッドエディション、オランダ、ミニマム、オーガニック、セルフメイドなどを担当した。辞書的な構成を取りつつも、この頃の時事的な事柄、たとえばnendoの新作だったthin black lines、アレハンドロ・アラベナのチェアレス、羽田空港で採用されたノザイナーのアルボリズム、DESIGNEAST01でのエンツォ・マーリ来日やDIYワークショップ、東京都現代美術館でのオランダのアート&デザイン展などを盛り込んだ(手の込んだ)内容になっている。書き手はともかく、編集はとても大変だったのでは…。

写真はセルフメイドの項で触れたDESIGNEAST01で、来日したエンツォ・マーリがホワイトボードに描いた図。彼のレクチャーの後に取材をしたものの、それはまだ形になっていない。

Nov 15, 2010

pen, Nov 15, 2010

特集は「デザインの定番&新定番」。ロングライフデザインの意義を捉え直す、という内容。スタイリストの作原文子さんと川合将人さんのページで、定番と新定番の考え方をまとめたテキストを担当した。エルメスのテーブルウェア Les Maisons Enchantees、Colin Schaelliのcon.temporary furniture、Maarten Baasのアナログ・デジタルクロックなどを新定番として取り上げている。

第2特集は「ポスター作家の仕事」。ロートレック、ミュシャ、カッサンドル、19世紀末のアメリカや戦後の日本のポスターなどを取り上げて一連の原稿を書いた。書いていて楽しかったのはミュシャ。アールヌーヴォーのテイストの根本にグリッドシステムが潜んでいる。サントリーミュージアム天保山の最後の展覧会となったポスター展とリンクした内容。

Nov 1, 2010

pen, 01 Nov 2010

特集は「自分らしく暮らす家」。建築的なことや空間的なことよりも暮らしぶりにフォーカスし、海外の事例、国内の事例、そして国内の名作住宅をあまり隔てず取り上げている。山梨のgallery traxのオーナーの三好さんが住む緑に囲まれた家、いわゆるデザイナーものやアートがほとんどないアートディレクターの平林さんの家、造形作家antosのふたりが米軍ハウスをそれぞれにセルフリノベーションした2軒の家を取材。いずれも、住む人の生き方と空間の間に不自然さのなく、家族観が素直に反映されている。

Oct 1, 2010

商店建築 Oct 2010

セルフビルドインテリアの特集で、一部テキストを担当した。インテリアデザインや施工を手がける山下哲治さんと、建築家のアラキ+ササキアーキテクツに取材。またセルフビルドとインテリアやデザインの関係について総論的なテキストを書いた。総論ではCAFE SHOZOやピート・ヘイン・イークに触れている。

pen, Oct 01, 2010

特集は「写真の学校」というタイトルで、写真の撮り方、見方、買い方を教示するという構成。ミャンマーをライカM4で撮った作品集「YUME」を発表した上田義彦さんに、異国でいい写真を撮るコツについて聞いた。また「見方」については、石井孝之さんと那須太郎さんに注目のフォトグラファーを教えてもらった。ちなみに那須さんが挙げたのは春木麻衣子。

第2特集の時計のページでも取材原稿を何本か。世界の各界のクリエイター自分の欲しい時計を挙げるという企画。佐藤可士和さん、並木浩一さん、柳本浩市さんらに取材している。挙がったのはパテックフィリップ、ブライトリング、ヴァシュロンコンスタンタン。

Sep 1, 2010

pen, 1 Sep 2010

特集は「中国のこと、もっと知りたい」。政治や世界遺産から料理や最新のカルチャーまでを網羅した内容。ポール・アンドリュー設計の北京のオペラハウスはじめ、この国で奇想天外な現代建築が次々に生まれている現状やその背景について、建築史家の村松伸さんから聞いた話をもとに書いた。建物への投資が盛んな背景とともに、陰陽や宇宙など観念的なものを建築の形態で表してきた長い歴史があるのだという。

Jun 15, 2010

pen, Jun 15, 2010

特集は「デザインの教科書」。国内外のデザイナーをはじめ、キャリアのある、またはヒット作を手がけているデザイン関係者に取材して、現代においてのデザインのあり方を伝える内容。エンツォ・マーリ、アンドレア・ブランジ、ガエターノ・ペッシェ、ミケーレ・デ・ルッキなどのページを担当した。マーリ以外は4月にミラノで取材。

特集の最初で取り上げているマーリは、現地でなされた取材をもとに、この年のミラノサローネでの彼の新作Sedia 1や同時期の展示「Intellectual Work」のことを織りまぜて書いた。記事中にはマーリの名言がたくさん。結論として「デザインとは?」という根源的な問いに答える内容になっている。

写真はミラノのKaleidoscopeで行われた「Intellectual Work」展から。

May 1, 2010

Casa BRUTUS, May 2010

特集は「器こそ、わが人生!」。作家ものの器が中心の特集だけれど、その中でデザイナーが手がけたテーブルウェア50アイテムを紹介するページを担当。アドルフ・ロースのロブマイヤーの傑作から、パトリシア・ウルキオラやパオラ・ナヴォーネの近作まで、ヴィンテージものも織り交ぜつつ掲載されている。

暮しの手帖 2010 Spring

スウェーデンの陶芸家、Berndt Fribergについての記事を担当。1970年代にグスタフスベリに在籍してフリーベリと親交のあった陶磁器デザイナー、小松誠さんらの話を参考にしつつ、フリーベリの生涯や作品が生まれた背景などについて解説している。

AXIS, Jun 2010

「テレビの価値観を変える」ということで、ソニーの新しいBRAVIAから採用されているモノリシックデザインというコンセプトを紹介。このコンセプトが生まれるまでの意外なプロセスと、これからの展望などについて書いている。

Apr 15, 2010

pen - デザインは楽しい

2008年から2010年の春まで、毎回2ページで日本のデザインに関するさまざまなアイテムや空間を紹介した「Pen」の連載。対象はプロダクト、インテリア、グラフィック、空間などと幅広い。毎回、デザイナーやプロジェクトのリーダーに取材して一連のテキストにまとめた。取り上げたテーマは下記の通り(一部)。

竹尾ペーパーショー2008/古平正義、平林奈緒美、水野学、山田英二
マルニ木工HIROSHIMA/深澤直人
神奈川工科大学KAIT工房/石上純也
JR東海ポスター/丹野秀之
ユニクロック/田中耕一郎
バルミューダデザイン エアライン/寺尾玄
朝日新聞GLOBE/木村裕治
東京メトロ マナーポスター/寄藤文平
シアタープロダクツのグラフィック/植原亮輔
ヤマギワ ムーンバード/橋本夕紀夫
FRAMES/藤城成貴
「純粋なる形態 ディーター・ラムスの時代」図録とポスター/シマダタモツ
9h/柴田文江、廣村正彰、中村隆秋
AWA/NOSIGNER
リュージュ/中村哲也
「‘美味しく食べる’の科学展」会場デザイン/assistant
the SOHO建築ディレクション&インテリア/片山正通

ほか

写真は、自宅で使っているD-BROS(植原亮輔+渡邉良重)のグラス。植原亮輔さんの回では、2009年度の亀倉雄策を受けたシアタープロダクツのグラフィックツールについて取材した。

Apr 10, 2010

デザインの現場 - Recommened! / Product

2008年4月号から2010年4月号(この号で休刊)まで。プロダクトに関するニュースを扱うコーナーだが、そのテーマを幅広く捉えてプロダクトデザインに関連するエキシビションや空間も扱った。取り上げたテーマは下記の通り。

森美術館『アートは心のためにある」の展覧会デザイン
2008年のミラノサローネから(エルワン&ロナン・ブルレックとコンスタンティン・グルチッチの新作、アルテックの復刻)
2008年のDESIGN MIAMI/ BASELリポート
コミッティによるリヤドロの新作
安積伸「24/7」ASLEEP
DEROLL Commissions Series 2 / 清水久和「日本史」
柳原照弘「GROW」OFFECCT
ミラノサローネのジャスパー・モリソンの新作
小泉誠「君の椅子」
柴田文江「9h」
家具ブランドMOUSTACHEの日本デビュー
ヘラ・ヨンゲリウスがヴィトラのカラーディレクターに
コンスタンティン・グルチッチの「DESIGN REAL」展

写真は2008年のデザインマイアミ/バーゼルから、デザイナーズ・オブ・ザ・フューチャーに選ばれたジュリア・ローマンの作品。

Apr 1, 2010

pen, Apr 01, 2010

住宅特集「こんな家に暮らしたい。」で、岡田公彦設計の渦巻状に構成した住宅を取材した。この号では、表紙になった150m2のワンルームや、特集トップのRoundaboutの小林さんの住宅もよかった。そして京都の「通り庭の家」も。

Mar 10, 2010

Casa BRUTUS, Mar 2010

特集は「達人の収納術!」。水野学さん、平林奈緒美さん、ポスタルコのおふたりの仕事場や自宅で、それぞれの収納について話を聞いてまとめた。「捨てるのもしまうのも苦手」というポスタルコの空間は、時代も地域もジャンルも超えて集まってきたものが、独特のルールの中で折り重なってデザインの糧になっているのがわかる。